足の動脈硬化(閉塞性動脈硬化症)
って何?
閉塞性動脈硬化症(ASO)とは、主に足(下肢)の動脈に動脈硬化が起こり、狭くなるか詰まるかして、
足を流れる血液が不足し、それによって痛みを伴う歩行障害が起きる血管病です。
歩行障害が最も典型的な症状で、間歇性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれています。
この歩行障害は、閉塞性動脈硬化症患者さんの約30%に起こります。歩行をはじめ下肢の運動を行うことで、下肢(股関節から足首まで)特にふくらはぎに疲れ、だるさ、痛み、こむら返りなどの症状が起こり、歩行が困難になります。
ただし、こうした症状は、10分ほど休むと、軽くなるか、なくなります。ふくらはぎに起こることが多いのですが、おしりや太ももに生じることもあります。
足の動脈硬化は他の血管疾患(心臓・脳血管疾患)を
合併する可能性が高いので注意が必要です!
閉塞性動脈硬化症は、それ自体の予後は比較的よいと考えられていますが、この血管病は他の血管疾患(心臓・脳血管疾患)を合併する可能性が高く、これらの合併疾患が原因で死に至る場合が多いことが特徴です。
閉塞性動脈硬化症とわかったら、足の動脈だけでなく、他の血管疾患がないかを確かめ、全身的な動脈硬化コントロール対策が必要です。
血管は頭から足の先まで存在しているため、常に『全身を診る』という視点を忘れてはいけません。足の動脈硬化を検査することで、心・脳血管疾患の早期診断、早期治療ができる可能性が高くなります。
当院で実施できる検査
血圧脈波検査は、動脈の硬さや、足に繋がる動脈の状態を推測することができます。
検査は、ベッドに横になり心電図電極、心音マイクを付け、血圧を計るのと同じ要領で両手足の血圧を計測し、約4分間で終了します。
結果はすぐに出ますので、その場でご説明できます。